当院でのお子さまの治療計画
保護者の方へ
歯医者さんが苦手なお子さまのための「当院の取り組み」をご紹介します。
小さなお子様は、不快な治療に対し拒否反応を示します。しかし、定期検診などで環境にある程度慣れているお子さまは、5歳くらいになると歯科治療もスムーズに行えるようになります。
泣く理由としては、主に音が怖い、水が怖いという恐怖心からです。
それらの恐怖心をとりのぞくために、まずは慣れていただくことを前提に練習からはじめていただきます。(院内での練習は、月に1~2までとなります)
練習の中で現在ある虫歯に対しては、虫歯の進行抑制のお薬を塗布しながら、歯科治療ができる精神的な成長を持ちます。
できることであれば、励まし、達成感を感じる「できたよ!!」というお子様の自信が次に繋がるように促していきます。
予防処置
他の健康な歯への唾液感染を予防します。
進行抑制のお薬
黒く色が付きますが抑制効果が高いです。
歯を強くして虫歯の進行を遅らせます。
牛乳由来成分で歯を強くします。
※スムーズに行うために笑気ガスの使用を行い、治療中の不安や不快感をなくすよう取り組んでいます。
練習によって、次のようなことができるようになりましたら、治療をはじめていきます。
- きちんと落ち着いてチェアーに座ることができる
- 笑気吸入による鎮静法を受けられる
- 大きくお口を開けることができる
- お水を出して歯をクリーニングできる
- バキュームで水がすえる
笑気吸入鎮静法のご紹介
笑気吸入鎮静法とは、鼻マスクで笑気ガスを吸入するだけで、治療中の不安や不快を遠のけ、痛みを和らげる方法です。
当院では、患者さまの安全と安心のために用いています。
実際の方法は?
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- チェアーに寝転んでマスクをつけて通常の鼻呼吸をします。
5分前後で心地よい、少し暖かい気分になります。
一種の睡眠状態になるため、治療に対して気が大きくなり、恐怖感がなくなります。 - 笑気吸入鎮静法によって恐怖心が軽減していきます。
意識はありますが、麻酔作用はありませんので、処置内容によっては、麻酔を必要とすることがあります。 - 歯を削ったり、抜いたりする治療の際、体の機能はほとんど変わりません。
ご家族、医療スタッフとの会話もできます。 - 治療終了後、鼻呼吸して酸素を吸入してもらうことで、笑気ガスは排出され、もとに戻ります。
- 治療終了後、10分前後ほどはお子さまの様子を見守ってください。
- チェアーに寝転んでマスクをつけて通常の鼻呼吸をします。
Q.体に害はないですか?
A.成分は酸素に笑気ガスを5~30%混入したもので、体には安全です。
Q.誰にでも使えますか?
A.子どもからお年寄りまで、体の弱い方にも安心して使えます。むしろ非常にデリケートな人ほど向いているものだと言えます。
※使用できない人
・チェアーに乗れない子
・号泣の子
・鼻呼吸できない子
・妊娠されている人
お家で取り組んでいただきたいこと
歯科治療ができるようになるまでお家で取り組んでいただきたいこと。
①虫歯になってしまった原因を見直す
虫歯をこれ以上進行させないように、シュガーカットをお願いします。(できる範囲でおやつの見直し)
②食後、寝る前にしっかり歯磨きを行う
③なぜ、歯科治療をしないといけないのか、その必要性を説得していただく
将来抜けてしまう乳歯でも唾液感染により、永久歯に感染します。痛くなってからでは、生活しづらくなります。
④治療ができるように練習キッドを用いて、YouTubeなどでイメージトレーニングをしていく
(歯医者さんごっこでもいいです。※練習キッドはお渡しいたします)
また、治療にふみきった場合、切削器具で舌や粘膜を巻き込んでは危険ですので、必要に応じて抑制することはありますが、適度に暴れてしまう、お口を開いてくれないなどは対応できない場合があります。
また、緊急性がある場合は大阪歯科大学で静脈内鎮静化(完全に眠った状態)で歯科治療を推奨することがございます。