根管治療を受けた歯の寿命
虫歯などで問題が生じた歯は、根管治療を施すことでしばらくの間は維持可能ですが、
最終的にその歯はもろくなり、抜歯せざるを得なくなると言われています。
根管治療後の歯の劣化がどのくらいの期間で進むのか分析したところ、
根管治療を受けた後の歯の寿命の中央値は11年であることが、新たな研究により報告されました。
●根管治療後に詰め物および被せ物で処置した歯の寿命は中央値で20.1年
●根管治療後に詰め物だけで処置した歯の寿命は中央値で11.2年
●被せ物だけで処置した歯の寿命の中央値は11.4年
●詰め物も被せ物もしなかった歯の寿命の中央値は6.5年
根管治療とは虫歯が進み、歯の中の神経や血管などの組織が死んでしまった場合に行う歯の根の治療のことで、
以前から当院でも「神経を取ると、歯の寿命が短くなる」とお伝えしています。
神経を取ると歯の栄養供給がなくなり、治療をすればするほど歯はだんだん薄く小さくなり、枯れ木のように脆くなります。
神経を取る4つのデメリット!
①再発の可能性・・・歯の神経を取っても再び細菌感染を起こして痛みや腫れが出る可能性がある。
根の先に膿袋を作り、顎の骨を溶かすこともある。この膿袋が大きくなると蓄膿症や口臭の原因にもなり、強い痛みがでる。
②歯が脆くなる・・・歯の神経を取ると歯に栄養がいき届かなくなる。そうすると歯は枯れ木のようになり脆くなる。
硬い物を噛んだ時に割れやすくなる。
③歯周病になる・・・歯は新陳代謝がなくなるので抵抗力がなく、そのため磨き残しの中にある歯周病菌が繁殖し
歯肉が下がり歯周病が悪化しやすくなる。
④歯の痛みを感じなくなる・・・自覚症状がないので、虫歯を進行させやすい。
神経にまで及ぶような大きな虫歯にならないように、徹底的な除菌をすることが重要です。
神経を取った後でも、日々のアフターケアを十分に行えば、より長持ちします。
今ある健康な歯を虫歯にしないように、定期検診にお越しください。